High school Love

「そういえば飯田くんって中学どこ?」


「東中学」


「じゃあ隣町に住んでるんだ 私は南中学だったからさ」


「そうなんだ」


飯田くんは前みたいに少し笑った


学校では友達がいないみたいで


ずっと1人の飯田くん


けど私は飯田くんが良い子だと思う


それから私たちはたわいもない話をしながら歩いた


飯田くんはよく笑う人だなって思った


「じゃあね 私こっちだから」


私は飯田くんに手を振った


「いいよ 家まで送る」


飯田くんは照れくさそうに自転車をおした


「でも逆方向だし 飯田くん自転車だし」


「自転車だからいいんだろ ほら! いくぞ」


飯田くんは私と並んでまた歩き出した


すごく優しいんだ


飯田くんは温かい人なんだな



私は帰ってからも飯田くんのことが頭から離れなかった