「いれば」 背中から声がした あたしは、は?と思い後ろ振り返る そこにはさっきまで寝息をたてて寝ていたやつがいる 「あたし一人が良いし」 「俺も」 ………。 コイツバカなの? 自分が呼び止めたくせに あたしが呆然としていると はぁ… と溜め息をして起き上がる 「俺帰るね」 クリーム色の柔らかそうな頭の男は 私の横をすぅーと通り過ぎていく