「なぁ、次のライブは?」
祐兎がゲームをしまってそういった。
そういえば、
文化祭のライブ以来、何も予定がない。
「待ってろ。モッチー。今は何もないけど、
そのうち何かいい話が回ってくる」
亜貴がケータイを開いてそういった。
武田くんはその言葉に立ち上がって、
ドラムの前に来た。
「んじゃ、
練習するっきゃないでしょ?モッチー」
「・・・ふーん。まぁいいや」
祐兎はそっけなく返事をして、
ギターを持ち始めた。
「あ。モッチー。次の定休、いつ?」
亜貴がふとそう聞いた。
“定休”?
何?
こいつには定休日なるものが
存在するっていうの!?
偉そうだなぁ。
何様なんだよ!!
祐兎は亜貴をちらっと見やって、ギターをいじる。
「あー・・・まだ先。
昨日済ましたからな。来月の月末じゃね?」
「そか。まあ、変更になったら言えよ?」
「・・・了解」
うーん。
なんだろ。
祐兎には何かありそうな、そんな気がする。
亜貴は知ってるのかな?
みんなが知らないような大事な何かを・・・。

