私..... 「飛べたの...?」 ずっと怖かった。 落ちるんじゃないか、死ぬんじゃないかって。 高い場所はだめだった....はずなのに。 「嘘。でしょ。」 私には、翼がないから無理だったはずなのに。 ”「.....あるよ、翼。」” ”「飛べるさ。お前なら、な。」” あの変人男の言葉がリピートする。 「あの、言葉の....おかげ......??」 おばあちゃんのあの言葉の呪いが、ゆっくりと溶け始めた瞬間だった。