~紫side~







「おやすみなさい、紫さん。」






あんな話をした後なのに、紅羽ちゃんはニコリと笑って部屋に入っていった。








「はぁ......」





思わず零れたため息。



夫はまだ病院で仕事中。急患がはいったとさっき連絡があった。



キノコ茶を入れて、そっとソファに座った。






「さすが、よねぇ....」



高校生とは思えない強い意志。



あの頃の自分はあんな風にまっすぐに自分の意志を伝えられていたか。