でもさ。 ほんとのこと言うわけにはいかないんだ。 『ああ、それは僕が彼女の気にさわるようなことを言ってしまったからです。』 チラリと紅羽のほうを見ると、まさにぽかんとしていた。 その顔に俺はまた笑いがこみ上げてくる。 『だめですね、僕は本当に。転校そうそう嫌な思いをさせてしまいました。』 さぁ!もうひと押し! 『王子なんて呼ばれるような身ではありません。』 これで、わかるだろ。 あの女も、紅羽もな。