俺はただ街を彷徨っていた。
かつて芽琉と一緒に行ったことがあるところには全部行ってきた。
もう芽琉はいないと今やっと実感できた。

わからない。
わからない。

何故だ。
何故何も聞かずに出て行ってしまった。

俺は溢れそうな感情を心に抑えた。