彼は少し咳をしたあと
ソファーに寝転がった。

そして、私の目を見てくれた。
さっきのように。

また息が詰まりそうになる。

何秒そうしていたのだろう。

先に沈黙を破ったのは彼だった

「迷惑かけてゴメン、な
この時間だし、
ジャージ着てるってことは
…部活中だよな?」

「あ…、はい!
サッカー部のマネージャーを
やっている山本優愛です
さっきは勝手に入って
すみませんでした」

すごい咳してて辛そうだったし
思わず入っちゃったんだよね…

「いや、ゆあのおかげで助かったよ
俺は速水拓 よろしくな」

「?!!」

ええっいきなり呼び捨て?!!

「ん?どうかしたか?」