今日は先輩方が待ちに待っていた
風上高校との練習試合の日

私達桜田高校サッカー部は
この練習試合をとても楽しみにしていた

「きをつけ
よろしくおねがいします」

ピー

挨拶をし、試合が始まった

風上高校の人たちの
足の速いこと

あっという間に6点も取られてしまった

「クソーやっぱ強いな」

「あんな強いとこ
敵いっこないんだよ」

そんなことをこぼす部員たち

「山川くん!
弱音吐いちゃダメでしょ!
みんなもそれに便乗しちゃダメっ!」

1人の言葉にした
不安や焦りはみんなまでをも
巻き込んでしまうから

「え、でもー…」

「そうだぞ!
山本の言ってることは正しい!
みんなでがんばらないか?」

横から咲矢先輩の声がした

みんなはお互いの顔を見合う

「…すいません、気が抜けてました」

山川くんも分かってくれたみたい

「それじゃあもう一度
気合い入れていくか!」