「…恋羽」 思わず肩が上がって、資料が落ちてしまった。 「…何やってるんだよ」 「…ごめん。考えてごとしてて…」 呆れたように少し笑って、資料を拾ってくれた。 一緒に教室まで歩く。 多和がいるだけで、自然と肩の力が抜けた。 チラリと見上げると、バチっと目が合った。 「…恋羽」 「な、何?」