後ろから抱きついて来たのは、那智君。

私よりも小さかったその身長は、もう等に越えられていて…。

でも、何処か女の子の様に可愛いのは変わっていない。


「…大きい」

私は思わず呟いた。

「…皆伸びたからな」

慶ちゃんは立ち上がって、砂を払う。


「「昔より、美人になってる」」

慶ちゃん以外の声が重なる。

…何気に失礼だよね?

私は立ち上がって砂を払いながら…笑ってしまう。

「私は昔から美人だよ?」

ふざけて言ってみると、4人は目を丸くする。

「み、見ろ!あの天然無自覚恋羽がっ…こ、小悪魔になってんぞ!?」

灯真君は嗚呼…と頭を抱え込んだ。

「じゃあ、アレは計算?」

大地君は、訝しげに私を見る。

「何真面目に捉えてんだよ。お前らをからかっただけだろ?恋羽は計算なんて出来ないよ」

慶ちゃんはコソコソと言っていた灯真君と大地君に言って笑った。

「頭良いから、計算出来るよ?」

「…1785453÷276は?」

那智君が適当に数字を言った。

「…6469.0326……まだいる?」

「「…いえ、結構です」」

慶ちゃんと類君は、声をそろえて言った。

「…しかも、ソッチの意味じゃないし」

私が慶ちゃんを見て首を傾げると、頭を撫でられた。

「うわぁ〜…小っさ」

マジマジと私を見て、灯真君が言う。

「確かに…!那智と同じ位だったよな?」

大地君は私の顔を見て、顔を真っ赤にして逸らした。

「…いくつなの?」

「…えっと…155cm」