「はぁ…。」
あれから3日。
私はもう何度目になるか分からないほどの溜息を吐いていた。
こんなに溜息を吐いていたら幸せが逃げていってしまう。
その根本的な原因は、というと。
視界の端に見えるアイツのせいだ。
あの後、慌てて家に戻った私はティアが帰ってくるのをそわそわとしながら、待っていた。
「ただい…って、シェリーどうしたんですか!?」
ティアを見つけた瞬間に、飛びついたものだからひどく驚くティア。
私はもうあらんばかりの力でギュウギュウとティアを抱き締める。不安な心を隠すように。
「何か私がいない間にありましたか?」
コクリと頷く私に、両手に持っていた食材の入った袋を机の上に置き、優しく私の頭を撫でるとソファーへと誘導した。
私はティアに誘導されるがままついていき、ソファーに腰を下ろした。
素材の良いもので出来ているこのソファーは私が座ると程よい弾力が返ってきた。
「で、どうしたのですか?」
一向にティアを離さない私を心配そうに見つめる。
「バレてしまった。」
「え?なんのことです?」
「バレてしまったの!!」
「落ち着いて、私にも分かるように説明して下さい。」
落ち着かせるように背中を撫でるティア。だけど、それどころでない私は落ち着く間もなく話し始めた。
