「自宅マンションから飛び降り自殺だって」

馬場ちゃんはあたしの方へ身体を寄せて小さめの声で言った。

「ひっ!」

あたしは両手を手にやって声を堪える。

手はぶるぶると小刻みに震える。

「亜美ったら驚きすぎじゃない?」

「本当に……自殺?」

あの夢ではひかりが女性徒の身体を押したんだ。

あたしどうしちゃったの!?

「そうよ。職員室で先生たちが話しているのをちゃんと聞いちゃったんだから。5階から落ちたから、辺りは血みどろで大変――」

「そんなグロい話、やめなよ。亜美の顔が真っ青じゃん」

いつの間にか玲奈が戻ってきて、話し続ける馬場ちゃんを止めた。

「亜美、大丈夫?」 

玲奈はぼう然と突っ立っているあたしを椅子に座らせてくれる。

そこへかっちゃんがやってきて、みんなはガタガタを席に着き始めた。

かっちゃんが出席をとり始めた。