ハッとして振り返ると、1メートルほど離れたところに翔平と玲奈がいる。

「亜美! こっちへ来て! あたしたち、ここから動けないのっ!」

「早く戻ってこいよ!」

ひかり、あたしを殺したいの?

一番の親友だったあたしを。

……あぁ……ひかりがこれほどまでに暴走したのはあたしのせいでもあるんだ……。

何度も何度もひかりはあたしに助けを求めていたのだろう。

自分がどうして死んだのか、知らせようとしてくれていたのだろう。

ただの事故で終わらされ、悔いが残ったのだろう。

可哀想なひかり……。

「亜美ちゃん! ブレスレットを捨てるんだ!」

それは拓磨さんの声だった。

うつろな瞳を向けると、玲奈の横に拓磨さんがいてこちらに来ようとしていた。

翔平と玲奈は近づけなくても、霊能力のある拓磨さんはひかりの力に打ち勝っているみたいだ。