「ひかりっ! なにをするのっ!?」

あたしの問いかけにニタリ笑うと、すっと消えた。

何度もひかりの姿を目にしているせいか、見たときに一瞬背筋が凍るように寒くなるけれど、以前より怖いと思わなくなっていることに気づく。

そこへ駆けてくる足音が聞こえてきてビクッと振り返る。

「亜美! お前いったいこんなところになんの――!」

翔平だった。

あたしがここまで来た理由がわかったみたいだ。

翔平の視線は川に近づく2人。

小さな街灯がポツリあるだけだから、暗くて翔平はまだ誰かわかっていないと思う。

「あの2人は誰だよ?」

「小杉と彼女」

「はあ? 2人を追うなんて、どうしたんだよ。小杉のことだから、誰も来ないところでイチャつきに来たんじゃないか?」

そうなのかもしれない。