朝食を食べ終わって、部屋に戻ると麻美がまだあたしのベッドで寝ていた。

「すごい暑さでよく寝ていられるね」

クーラーが切れている部屋は蒸し風呂のよう。

少しいるだけで汗がじんわり出てきて、額をぬぐう。

麻美を見ると、汗をかきながら寝ている。

クーラーをかけてあげようか……少し悩むと、起こすことに決めた。

「麻美、起きて。ご飯だって」

麻美の身体を揺さぶり、声をかけると、「うう……ん……」とだけの反応で背を向けられる。

何度起こしても起きる気がないのか、無反応。

そんな麻美にあたしは深いため息を漏らす。

ひとりでいろいろ考えたいのに……。

ひかりはなぜこんなに酷いことをするのだろうか。

今までの事件のことを考えたい。