「…由梨。これやるよ」



「なに?突然」



由梨を向かってポンと小さな箱を投げる。


「え、これ、、、」


「なんとなく、似合いそーだなと思ったから」


プレゼントはもらうもんだと思ってたから、まさか自分が人のためにプレゼントしたいと思う日が来るなんて思いもしなかった。

上手く由梨を見ることができない。



「ふふっ、ねぇ、つけてよ」


「っはぁ?自分でつけろよ」


「はーやーくーーー」


「ったく、仕方ねえな。ほら」


「ふふっ、どう?似合う?」


「まぁ、それなりに」


なんだかむず痒い。

でも、車についてる鏡を見てニヤニヤしてる由梨が、愛しい。