ズボラ女子が恋をした場合。




―遥斗side―


水族館へは海沿いの一本道をまっすぐ歩くだけだ。
海を見ながら、潮風を感じる。


綺麗な海だ。
そしてよく晴れている。



「小さい頃は、こうして、どこへ行くにも手を繋いでたよね」

すずは左側に広がる海を眺めながら、眩しそうに目を細める。



「だな」
「昔、うちの家族と遥斗の家族でここに来たよね、覚えてる?」

楽しかったよねと言って、笑顔でこちらに振り返るすず。




「そうだな、あん時も楽しかったけど、俺は今日の方が楽しい」
「…え?まだ水族館に辿り着いても居ないのに?」

すずはそう言って不思議そうに頭を傾げる。