「いらっしゃいすずちゃん!
今日は二人をとびっきり可愛くしちゃうからね!」
美咲のママは本当に可愛らしい人で、ふわふわした雰囲気だけど、
着物を着ていると、ピシッと背筋が伸びていてすごく綺麗でかっこいい。
「とか言ってる美咲ママが一番可愛いですけどね」
「もうまたそんなこと言って!」
綺麗とか、可愛いとか言われ慣れてるはずなのに、顔を真っ赤にする美咲ママはやっぱり可愛い。
美咲も、口には出さないけど、お母さんを誇りに思っていること、知っているよ。
美咲は姿勢が綺麗だし、所作もとても綺麗だから、お母さんを見て、それをお手本にしているんだろうなって思う。
浴衣着るの、何年ぶりだろうな。
美咲ママに着せてもらっている姿を鏡で見ながら、ぼんやりそんなこと考える。
ていうか、遥斗の最近の様子がおかしい。
まぁ夏が始まって、部活もいつもより忙しくなるから疲れてるのか、
なんか、変なんだよね。
何が変って、んー、よくわからないけど、とにかくあいつ、変!!
「・・・さぁ!できたわよ!!」
そんなことを考えている間に変身が完了していた。
「おぉぉ・・・」
横ですでに私より先に変身を遂げていた美咲が声を漏らす。


