「その時の話、聞かせてくれる?」
美咲はそう聞く私の頭をポンと撫でた。
「うん。ちょっと恥ずかしいけど……。
拓哉のことは好きだった。だから告白をしてくれた時すごく嬉しかった。けど、嬉しいのと同時に、ちょっと怖いなって思ったんだよね。
だってさ、別れたら、もう友達にも戻れないんだよ?」
美咲の言葉に頷く。
「だけどね、彼女じゃないと、絶対に見ることができない拓哉の一面を見たいって、思ったの。
やっぱりさ、人間、色んな一面を持ってるというか、友達と一緒に居る時、家族と一緒に居る時。好きな人と居る時。それぞれ全然違うと思うんだよね」
確かに、私もそうだ。


