体育祭の最後を締めくくるのは、紅白対抗リレーだった。
足の速い遥斗はもちろん出ることになっている。
お昼、結局あの後、
遥斗は普通の、いつも通りの顔をして帰ってきた。
「なんだったの?」と拓哉が聞いても、
「いや、特に」と頭を横に振ってそう答えた。
告白されたの?
なんて答えたの?
可愛い子だった。
ちょっとはドキドキしたのかなぁ?
聞きたいことはたくさんあったけど、
どれも怖くて口にはできなかった。
からかうことも今までならできたのに、今はできない。
「ねぇ、美咲?」
「ん?どうした?」
二人で木陰に腰かけると、少しだけ風が吹いた。
「美咲はさ、拓哉と付き合う時、怖いなって、思わなかった?」
そう聞くと、
「……うん、思った」
美咲は懐かしそうに笑う。


