中庭の自販機コーナーに着くと、
周りに意外と誰も居ないことに気づく。
「そっ、その」
「何?」
「……嬉しかった」
そう告げると、遥斗の足がぴとっと止まり、
「……え?」
後ろに振り向く。
「……真っ先に私の方に走って来てくれて、……嬉しかった」
……本当にそう思った。
「だって、好きっていろんな意味があって、友達として好きな人でも全然通用するというか、でもその中から選んでくれたからっ……、ちょっ、遥斗!?」
心臓がドクン、ドクンと飛び跳ねる音。
少し汗ばんだ腕。
ふわっと香ってくる柔軟剤の香り。
「……お前、マジで……」
遥斗の声が真上から聞こえる。
「……ずるい……」
ぎゅーと、筋肉質な体に抱きしめられる。


