ズボラ女子が恋をした場合。




「何引いたのかな」

美咲の声が聞こえる。



スマホの中に映っている遥斗を見つめていると、メモを確認したあと、すぐに走り出す。



「……え?」

走り出したかと思いきや、


「あ、あれ?」

どんどん近づいてくる。



「すずっ!!!」

大きな声でそう呼ばれ、

「はっ、はい!!」

思わずその場から立ち上がる。



物凄い速さで目の前まで来た遥斗は私の手を握ると、

「来てくれ!」

そう言って、


「わっ!?」

私を引っ張りながら走り出した。



「はっ、遥斗!?」
「このままゴールするぞ!」

後ろを振り返らずに、遥斗はそう言った。



もうなにがなんだかよく分からないけど、ここは走るしかない!!
そう覚悟を決め、ひたすら足を動かす。



私のせいで遥斗の順位が下がるのはいや。
足を引っ張りたくない。


その思いだけで走った。