実はいうと、ジェットコースターは、少々苦手なのである。
特に、心臓が浮いてしまう感じがどうも無理なのである。
今回乗るのはその中でも楽しいと思えるものだけど、乗ってしまえば楽しい!って思えるのだが…、乗るまで本当に心臓がどきどきと破裂しそうになる。
でも、来てしまった、私たちの番が。
大丈夫、怖いと思ったら、大声で叫べばいい。
そしたら怖くなくなる。
変に力まず、身を任せてしまった方が怖くない。
きっと楽しい!!
そう自己暗示をかけていると、ふと右手が握られた。
隣を見ると、
「こうしてれば、少しは怖くなくなるって、前に言ってたろ」
遥斗が顔を赤くしながらそう言った。
小さい頃、ジェットコースターに乗った時、
怖いって言ったら遥斗がこうして手を握ってくれた。
そしたら不思議なことに、怖い気持ちは少し薄れた。
遥斗が、そんなちっぽけなことを覚えてくれていたことが、なんだかとても嬉しかった。
そして、心臓は、
恐怖とは違う意味でドキドキした。
ぎゅっと、遥斗の手を握ると、
ぎゅっと、握り返してくれる。
この感じ、…かなり好きかもしれない。


