そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】


で、連れられた場所はなぜかトイレ。


いくら秘密だとしてもトイレはないだろう……まさかトイレで占えとか言わないよね?と軽く引き気味の私。


でも、なんだ?この悪趣味なトイレは……


個室の手前の手洗い場の壁は全面鏡張りで、どっちを向いても自分が居て妙に落ちつかない。


「……こちらです」


キョロキョロしてる私の手を引き、イケメン弁護士が鏡の壁を押すと……


鏡がクルリと回転して何やら怪しげな部屋が現れた。イケメン弁護士に促されて入ってみると、そこは畳部屋で、奥の方にはスダレみたいなのが垂れ下がっている。


「うおっ!隠し部屋?……まるで忍者屋敷ですね」

「あくまでも秘密裏に行われていることですから……」


秘密って、いったい誰に対して秘密なの?まさか彼まで源氏が攻めてくるとか思ってるんじゃないよね?爽やかイケメン弁護士が胡散臭い男に見えてきた。


「鈴音さんには、この衣装を着てもらい水晶玉を使って占いをして頂きます」

「衣装って……これを着るの?」


それは、中学の教科書で見た覚えがある十二単と超ロングのストレートヘアーのカツラ。


「あの……どうしても着なきゃダメ?」

「ダメですね。琴音さんが言っていました。占いは雰囲気作りが大切だと。ここでは鈴姫様になったつもりでお願いします」


あぁ……あの生首姫か……


でも……私はいったい、どこに向かっているんだろう……。一生、十二単のコスプレしてインチキ占い師として生きて行かなきゃいけないのかな……


ため息をつく私の手を突然イケメン弁護士が両手でギュッと握り悲しそうな目をする。


「そんな顔しないで下さい……」


その潤んだ瞳にドキッ!!