そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】


「えっ……」


驚いたのは私の方だ。ユミちゃんは陸さんと愛莉さんが寄りを戻したこと知ってたの?


「ユミちゃんさんこそ、そのこと誰に……?」


するとユミちゃんはバツが悪そうに眉を下げ話し出した。


「実はね、さっき陸君から電話があって……明日、チビちゃんのママをここに連れて来るから宜しくって言われたんだけど、鈴音っちにはまだ言わないで欲しいって……」

「私には、ナイショってこと?」

「う……ん」


既に陸さんとの別れを決めていた私だけど、ユミちゃんの言葉は少なからずショックだった。


私だけ何も知らされずのけ者にされたみたい……


そう言えば、陸さんは退院した後、行きたい所があるって言ってたよね。行き先は愛莉さんの所?そして彼女をここに連れて来てチビちゃんに会わせるつもりなの?


だから陸さんは退院する時、私に来なくていいって言ったのかな?


愛莉さんと寄りを戻した今、私は邪魔な存在だから?


バカだね、陸さん……私は二人の邪魔なんてしないのに……むしろ祝福してるんだよ。


「はぁーっ……」


なんだか遣る瀬無くて凄く寂しい。


無言でため息を漏らす私を見たユミちゃんが申し訳なさそうな顔をする。


「鈴音っち、黙っててごめんね……」

「うぅん、ユミちゃんさんは口止めされてたんですから仕方ないですよ。気にしないで下さい」

「うん……ホント、ごめんね。でもチビちゃんのママってどんな人なんだろうね?あたしも初めて会うからドキドキだよ」


あ……そうか……ユミちゃんは愛莉さんのことは知らないんだ。チビちゃんを産んだ本当のママが来ると思ってるんだ。