私は感謝の気持ちを込めてユミちゃんの為にオムライスを作り、喫茶店のカウンターで並んで食べた。
美味しいと言いながら食べてくれるユミちゃんを見てると胸が一杯になり、私は後ろめたさもあってビールにばかり手が伸びる。
「鈴音っち、どうしたの?あんま食べてないじゃん。それに、飲むペース早過ぎだよ~」
「あ、うん、なんか喉乾いちゃって……」
10分ほどで飲み干した缶ビールは4本。既にほろ酔い気分だ。
「でもさ、陸君、退院決まって良かったね。後は鈴音っちのばあちゃんがここに来てくれるの待つだけだね」
「そのことですが、ばあちゃんはここには来ませんよ」
「えっ?なんで?どーして来ないの?鈴音っち、ちゃんと説得したの?」
ユミちゃんがやけにムキになって聞いてくるから不思議に思った。
そう言えば、陸さんもイケメン弁護士も、ばあちゃんを早くここに呼べってしつこかったな……
「どうしてそんなに私のばあちゃんにこだわるんですか?」
何気なくそう聞いただけなのに、ユミちゃんは私から目を逸らし、なんだか落ち着かない様子。
何かあるんだろうか?と思ったけど、今となってはそんなことどうでもいい。私は明日、島に帰るんだから……
そして私は酔ってたせいか、余計なことを口走ってしまったんだ。
「ばあちゃんは来ないけど、チビちゃんのママなら来ますよ」
「チビちゃんのママ?」
「はい、綺麗なママですよ~私なんより、ずっと素敵なママが……」
そう言って5本目の缶ビールを飲み干すと、ユミちゃんが微妙な表情で思いもよらぬことを言ったんだ。
「チビちゃんのママが来るってこと……なんで知ってるの?」



