そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】


―――それから一周間


私は毎日、病院に通い陸さんの付き添いをしていた。なので必然的に会社は休むことになり、ビックワールドには顔を出していなかった。


あんな会社、行っても行かなくてもどっちでもいいや。って思っていたんだけど、さすがに一週間休むと後ろめたくなってきた。


仕方ない。今日にでも病院帰りに寄ってみるか……


そんなことを考えながら陸さんの食べた夕食のトレーを片づけていると、陸さんがまたあの話しを始めたんだ。


あの話しとは、私のばあちゃんのこと。


陸さんは毎日のように、ばあちゃんがいつ東京に出て来るんだと聞いてくる。


なんでそんなにばあちゃんのことを気にするんだろう?


「もしかして陸さんは、ばあちゃんと一緒に暮らすのイヤなんじゃぁ……」


不安になりそう聞くと「バカ!その反対だ」と首を振る。


「こんなことは早い方がいい。お前、ちゃんとばあちゃんに話ししたのか?」

「えっ、う、うん……」


って答えたけど、ホントは前に断られてから一度も電話してなかった。気にはなってたが、どうやってあのばあちゃんを説得すればいいか分からなかったから。


「家族は大切にしろよ」


陸さんにそう言われ、ふと思った。


そういえば、私、陸さんの家族のこと何も知らない。


「ねぇ、陸さんの家族は?兄弟はいるの?」

「か……ぞく?」


一瞬だけど、陸さんが言葉に詰まったような気がした。


あれ?私、余計なこと聞いちゃったのかな?と焦ったが、彼は何事もなかったように話し出す。