―――次の日の朝
爆睡してすっかり元気になった私は簡単な朝食を済ませ、キャリーバックを持ち早々に病院に向かった。
電車を降り、駅の改札を抜けたところでスマホが鳴り出す。
「ぬぬっ!ビックワールドの社長?」
すっかりヤツの存在を忘れてた。そーいえば、一週間ミステリーツアーに行くって言ってたけど、あれからもう10日以上経ってる。
その間に大変なことが起こってたのに、連絡一つよこさないで何やってたんだ?
『鈴音ちゃーん、おはよ~?』
お気楽な声にイラッ!を通り越してムカッ!
「何がおはよ~?ですか!今までどこに居たの?」
『ミステリーツアーだよ~すっごく楽しくて、オプションで三日間延長出来るって添乗員さんが言うからお願いしちゃったんだよ~。
で、昨夜遅く帰って来たんだけど"魅惑のおっぱい"が発売中止になるとこだったそうじゃない。大変だったね~』
コイツ、まるで人ごとだ……
「アンタ、それでも社長?私や陸さんがどんなに苦労したか分かってんの?」
『うんうん、山ちゃん達に話しは聞いたよ~ごめんね~。お詫びと言ったらなんだけど、お土産買ってきたから会社に取りにおいでよ』
「あ~無理、無理!陸さん入院したから付き添いしなきゃいけないし、忙しいの。じゃあね」
『えっ?陸君が入院……?』
―――ブチッ……
容赦なくスマホをブチ切り病院に急ぐ。
病院の受付で確認したら、陸さんはもう一般病棟に移ったそうで一安心。
教えてもらった病室をドキドキしながら覗くと先客が居たようで、ベットの横に男性が立っていた。
「あ……弁護士先生……」



