私と陸さんのことを心配し、キャバクラを休んでチビちゃんと留守番してくれてたユミちゃんに大和商事での出来事を報告する。
「えぇーっ!陸君が刺されたぁー?」
「でも、病院の先生は心配いらないって言ってくれたから……」
「そう……ならいいけど……なんか大変なことになってたんだね。鈴音っちは大丈夫?」
「うん、私は平気……取り合えず陸さんの入院に必要な物を用意しようと思って帰って来たんだけど、何を持って行ったらいいか……ユミちゃんさん、分かります?」
「うーん……そうだねぇ~パジャマとか下着とかかなぁ~」
ユミちゃんと相談しながらリストを作った後、陸さんの部屋に行き、書き出したモノをキャリーバックに詰め込む。
「ユミちゃんさん、靴下とかいるかな?」
「さぁ~?一応、持ってってみる?」
コクリと頷きクローゼットの中の引き出しを開けたんだけど、そこには時計やらCDやら、こまごまとした雑貨が入っていた。
「ここじゃないのか……」
独りごとを言いながら引き出しを閉めようとした時、私はあるモノを見つけ動きが止まった。
「これは……」
どうして陸さんがコレを持ってるの?
私が見つけたのは、綺麗なガラス玉が付いたキーホルダー。
無意識に「……菜月ちゃん」と呟いていた。
そう、これは15年以上前の夏、平島に遊びに来た同い年の女の子、菜月ちゃんが私にプレゼントしてくれたキーホルダーと全く同じモノだった。
確か菜月ちゃんがコレをくれた時、お母さんが作ってくれたんだと誇らしげに話していた。ということは、コレは菜月ちゃんのお母さんのオリジナル作品。買ったりして手に入れることは出来ない。
それに、菜月ちゃんはこうも言っていた。
『お兄ちゃん達も持ってるから皆お揃いだね』って……



