そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】


私の知らないところで、すんごくややこしいことになってたんだ……


「今日、陸が佐々木部長に会いに来ると知った小林ユウキは協力者に連絡し、姫が一番大切に想ってる男性を教えてやると大和商事に呼び出したんですよ。

すると、運悪くそこに姫本人が居た」

「ちょっと待って……それじゃあ、その協力者がジョーで、ユウキはジョーとも繋がっていたってこと……?」

「そうです。だが、小林ユウキの狙いはあくまでもに陸で、協力者に陸をどうにかしてもらおうと思ってたようですが……」


ユウキの奴、何考えてんだ!正気の沙汰とは思えない。


「だからさっき、多摩雄のおっちゃんにユウキを……?」

「はい、これ以上、小林ユウキに好き勝手されたら困りますからね。取り合えず多摩雄君に預かってもらいました。

今の話しは多摩雄君が小林ユウキから聞き出したものです」


全てが明らかになったけど、なんだかめっちゃ後味が悪い。


「ユウキはどうなるの?」

「そうですね……それはこれから考えます」

「まさか、多摩雄のおっちゃんに東京湾に沈められるってことはないですよね?」

「いやいや、それはないですよ。ただ、彼が犯した罪は大きい。このまま何も無かったということにはならない」


イカれたおっちゃんが冷たく突き放すように言う。


バカなユウキ……そこまでして出世したかったの?せっかく大企業の大和商事に就職できたのに、何もかも失ってしまったら元も子もないないじゃない。


私は大きなため息を付き社長室を後にした。


大和商事のビルを出ると辺りはすっかり暗くなっていて、足早に病院に戻る。


そして、陸さんの容態に変化がないのを確認し、入院準備をする為、一旦、喫茶店に帰った。