イカれたおっちゃんが言うには、販売部の社員全員のパソコンをこっそり調べたら、ある人物が以前、私を襲って逮捕された二階堂と頻繁にメールしていたことが分かったそうだ。
それで秘密裏に内部調査を進めた結果、その人物は二階堂と結託し、会社の極秘資料をライバル会社に流していたことが判明した。
「そして、その人物は、姫……あなたを自分の出世の為に監禁しようとした」
「ええっ!じゃあ、その人物って……」
「そう、小林ユウキです」
ユウキが二階堂と繋がっていたなんて……
「彼は二階堂の為によく働いたそうです。とにかく気に入られるようなんでも言うことを聞き、二階堂も小林ユウキを頼りにしていた。
二階堂が専務になれば自分も出世出来ると思っていたんだろうが、二階堂は失脚し、小林ユウキの思惑は外れた。
そこで今度は佐々木部長に乗り変えたって訳だ。だが、思いもよらぬライバルが現れた」
「それが、陸さん?」
「えぇ、そういうことです。もう後がない小林ユウキは姫を監禁して陸を脅そうと考えた。しかし、それも失敗に終わり、彼は次の手を考えたんだ」
まだ続きがあるの?
「二階堂はこの会社を解雇されてから私を恨み後をつけていたと前に話したでしょ?」
「うん、それで占いのことがバレて私が襲われたんですよね」
「これは二階堂を取り調べた刑事が言っていた話しなんだが、姫を襲う機会を窺っていた時、もう一人、姫を狙っている奴が居ることに気付いたそうだ。
二階堂はソイツに近づき協力しようと持ち掛けた」
あぁー!だから二階堂が逮捕された時"まだ終わってない"って言ったのか……自分が逮捕されても、まだ私を狙ってた協力者が居たから。
でも……私、いったい何人の人に恨まれてたの?
「その協力相手のことを小林ユウキは二階堂から聞いて知っていたんだよ。で、ソイツを利用しようとした」



