そこから先は、甘くて妖しいでんじゃらすゾーン。【完】


ふて腐れムッとしながらソファーにドカリと座りイケメン弁護士が出て行ったドアにあっかんべーをする。


でも、今は小憎らしいイケメン弁護士のことより、チビちゃんの方が心配だ。あんなに偉そうなこと言って自信満々預かったのに、病気なんかにさせちゃったら……


「陸さんに嫌われちゃうかもしれないな……」


そんな私の不安が伝わったのか、まるで慰めてくれてるみたいにバーバラが手をペロペロ舐めてくれる。


「バーバラ、有難う。イケメン弁護士がお風呂から出たらミルクもらってあげるからね」


そう言いながら顔を上げた時、あのチェストが目に入った。


そうだ。あの時、イケメン弁護士は何してたんだろう……


チビちゃんをソファーに寝かせチェストに近づくと―――


「あれ?なんで倒れてるの?」


シルバーのフォトフレームが伏せるように倒してある。


不思議に思いソレを手に持ちひっくり返して写真を見た瞬間、私は声にならない悲鳴を上げ、思わずフォトフレームを落としそうになった。


「これは……」


少し色あせた写真には、弾けるような笑顔の四人の子供が写っていた。水着姿で波とたわむれる無邪気な子供達。


「これ、私だ……。隣に居るのは菜月ちゃん……」


そして、この男の子二人は菜月ちゃんのお兄ちゃんとイトコの子だ……どうしてイケメン弁護士がこの写真を持ってるの?


でも、わざわざフォトフレームに入れリビングに飾ってあるってことは、彼に関係のある人物が写っているってことだよね……


……じゃあ、この二人の男の子のどちらかがイケメン弁護士?そうだとすれば、私とイケメン弁護士は15年以上も前に既に出会っていたことになる。


けど、彼はそんな素振り全然見せなかった。まるで初めて会った他人のような顔して私に接していた……