俺は綾の事を何も知らなかった。 初めて綾を見た時、“こいつが嫌い”だと思ったぐらい。 嫌いだったから滅茶苦茶にしてやろうと遊びのつもりで告白した。 だけど、いつのまにか本気で好きになってた。 サラサラした黒髪も、クリクリとした澄んだ瞳も、すこし控え目な笑顔にも…。 いつの間にかそんな綾を好きになっていた。