一線を越えた次の日の朝。
オレは、愛海を離すことなく、朝を迎えた。
とても静かで、愛海の寝息だけが聞こえる。
…至福の時。
「・・・ん・・」
そんな至福の時は、すぐに終わりを告げた。
目を覚ました愛海は、オレと目を合わせる事すらなかった。
「・・・愛海」
「・・・帰って」
「・・・え」
「帰って・・・秀人兄さん」
・・・その悲痛にも聞こえる声に、オレは言葉を詰まらせた。
「愛海、オレは」
「何も聞きたくない・・・帰って」
それ以上言葉が出なかった。
オレは、自分の事しか考えていなかった。
・・・愛海の気持ちなど、全く考えず、
愛海を傷つけたのかもしれない。
…オレは黙って立ち上がり、着替えを済ませると、
部屋を出た。
・・・愛海には、もう、会えないかもしれない。
兄妹としても。
オレは、愛海を離すことなく、朝を迎えた。
とても静かで、愛海の寝息だけが聞こえる。
…至福の時。
「・・・ん・・」
そんな至福の時は、すぐに終わりを告げた。
目を覚ました愛海は、オレと目を合わせる事すらなかった。
「・・・愛海」
「・・・帰って」
「・・・え」
「帰って・・・秀人兄さん」
・・・その悲痛にも聞こえる声に、オレは言葉を詰まらせた。
「愛海、オレは」
「何も聞きたくない・・・帰って」
それ以上言葉が出なかった。
オレは、自分の事しか考えていなかった。
・・・愛海の気持ちなど、全く考えず、
愛海を傷つけたのかもしれない。
…オレは黙って立ち上がり、着替えを済ませると、
部屋を出た。
・・・愛海には、もう、会えないかもしれない。
兄妹としても。

