道端でタクシーを掴まえた課長は、

私を押し込み、自分も乗り込んだ。

「・・・眠い」

そう呟いた私。


「寝てろ・・・吐かれるよりはましだ」

「酷い・・・」

その後、1秒もかからず、眠り込んだ私。

そんな私を見て、課長はクスクスと笑っていたが、

私は気づくはずもない。


「おい、着いたぞ?」

「・・・う・・ん・・」

「ったく。」

何度も起こされたが、酔った人間は、起きるはずもない。

課長は仕方なく、私をおぶった。


「おい、何号室だ?」

「・・・201」

「…答えられるなら歩け」

「グ~」

「・・・」

…私のカバンの中から、鍵を見つけ出し、

眠る私を、ベッドまで運んでくれた。