【新】俺様社長の溺愛

「何でそんな事を言い出すんですか?」

私の質問に、険しい顔をした安西課長。

その答えが欲しくてもう一度同じ質問を投げかけた。


「…綾瀬を狙ってる輩がいるって、

社長室に手紙がきたそうだ」


安西課長の言葉に、絶句する。

私が妊娠している事を知っていた。

そのお腹の中にいる子供が、誰の子供なのかも、

その人は知っているのだろう。

・・・

恐怖に襲われると同時に、怒りがこみ上げた。

私を狙うと言う事は、その人は秀人の事が好きな人物に違いない。

わたしだけならともかく、秀人の子供が宿っているのに、

そんな事が出来る犯人が許せない。



「安西課長、まだ、産休には入りません」

「なぜだ?もしもの事があったらどうする?

2人の命が危険にさらされるんだぞ?」


「…確かに、この子に危害が加えられるのは避けたい。

でも、その犯人に言いたい事があるんです。

またこんな事があれば、その人に会えると思うから」


私の言葉に、安西課長は溜息をついた。