「ちょっと、愛海に言っておきたい事があるの…」

「なんですか?」


「愛海と社長の関係、確信したのは、

貴女が倒れて、医務室に行った時なの・・・

社長が、愛海との関係をすべて、話してくれた。

…兄妹だったことも」


「…兄妹で、恋愛なんて、気持ち悪いですよね?」

そう言って苦笑い。

「バカね。気持ち悪くなんてないわよ・・・

育った環境が一緒だっただけでしょ?

貴女と社長は、血の繋がりだってないんだし・・・

全く問題ないわよ?だから、もっと自信持ちなさい」


そう言った歩は、私の頭をヨシヨシした。


「あ~でも先越されたわ~」

「・・・なんの先、ですか?」

「愛海の方が、先にお母さんになるのが」

「・・・・」

黙り込んでしまった私に、歩は笑う。


「あ、別に出来ない体ってわけじゃないのよ?

まだ、コウノトリが来てくれないだけ・・・

愛海に負けないように、理人と頑張らなきゃ」

そう言って歩は微笑んだ。