「母さん、父さん、もう一つ、大事な事を

お知らせしなければいけません」


…和やかな雰囲気の中、秀人の放った言葉により、

その雰囲気が、急に張りつめた空気に変わった。


「どうした、そんなに真剣な顔で?

あまりいい話じゃないのか?」

そう言ったお義父さんの顔も、キリットしまった顔になった。


「いいお話しです・・・凄く」

そう言って秀人は私の顔を見て、微笑んだ。

その微笑みは、大丈夫、そう言ってる微笑みだった。


「式何かは、全く予定すら決めてないこの状況なんですが、

…愛海のお腹の中に、オレの子供がいます」


秀人の爆弾発言に、お義父さんは、目を見開いた。

驚くのは当たり前。


でも、お義母さんは、全く逆の反応を示した。

目をキラキラと輝かせ、急に立ち上がった。

そして、愛海に駆け寄ると、跪き、両手を取った。


「めでたいことじゃない!私もおばあちゃんになるのね~。

つわりは大丈夫なの?食事はちゃんととってる?

検診には通ってるの?」

一気にまくしたてられ、愛海は苦笑い。