私であって、私でない。

「っはぁ、はぁ…。」


ガバッと起き上がるとそこは見知らぬベッド。


「…起きたか?」


「山田くん…。」


そうだ、私山田くんと同居することになったんだ…。


「紅茶いれたけど…飲むか?」


「あ、ありがとう…。」


山田くんから受け取ったカップからはいい香りがした。


「…おまえ、なんで泣いた?」


ピクッと思わず反応する私。


今は言ってはならない。


「…いつか…いつか絶対話すよ。」


「…そう。」


山田くんは深く聞かずに話を終えた。


その優しさに、また涙が溢れそうだった。