【茉鈴side】


「ただいまぁ~」



学校が終わり、家に帰るとお父さんとお母さんが真顔でこっちを見てきた。



「茉鈴、おかえりなさい。そこのイスに座りなさい。」



お母さんは、お父さんの前のイスを指差して言った。



私が座ると 



「茉鈴…。転校するか、母さんの友達の家に住ませてもらうかと聞かれたらどっちにする?」



珍しくお父さんが真剣な顔で聞いてきた。



「え、それならその家におじゃまするかな。学校には愛耶(アヤ)も知菜(チナ)もいるし~。」



「そうか。やっぱりな。」



お父さんとお母さんは顔を会わせて頷いた。



「は?え?何?何の話し?」



1人だけ、全く状況が分かっていない私。