好きになっちゃダメですか?




私はずっと聞きたかった質問を裕二にぶつけた。


『ねぇ…、結城…さんは?


生きてるよね…?』

『ああ、今わな。

でも今は集中治療室に入ってるし、いつ死んでもおかしくねぇってさ。』

『いつ死んでもおかしくない…?』

『でもさぁ、絢が庇ったからだろ?』

『えっ…?』

『だってあいつは多分、もう一回撃たれていたら死んでいたと思うぞ?』

『でもっ…。』

『良かったじゃねぇか、もし死んでもベッドの上で死ねるんだぜ?』

『そうだよっ!絢だって怖かったでしょ?なのに…、自分の命より結城さんの命を守ろうとするなんて…、すごいよ。

多分…、いや絶対に私には出来ない。』

『でも…、結城さんは美咲ちゃんに言わなきゃいけないコトがあるのに…。』

『大丈夫だよ、きっとあいつは良くなるよ。』

『そうかなぁっ?』

『おいおい、泣くなよ。』

『だってぇっ…。』

『大丈夫だから…。』

裕二はそう言いながら、私を抱きしめた。

すごく優しくて暖かいし裕二の心臓の音とかを聞いていると、また意識が遠くなって来た。


『裕二…、眠くなってき…。』

私は全部言い切る前に意識を失った。