裕二はここにやってきた。


『絢…、好きです、俺と付き合ってください。』

嬉しい…、改めて言われると…、ちょっと恥ずかしい。

『……、私も好きです…、


よろしくお願いします。』

『美咲とは別れたんだ…、やっぱり絢が忘れられなかったから…。』

『本当に…?』

『ああ。』

『私もね…、美咲ちゃんのために諦めようって思った…


でも、やっぱり悠斗と付き合っても忘れられないし、逆にどんどん裕二を好きって気持ちが募って…、


辛かったよぉっ…。』

私は泣いてしまった。

すると裕二は私を優しく包んでくれた。

私はさらに嬉しくて泣いた。

おかげで裕二の服は大分濡れてしまった。

『うぅ…、ゴメンね…。』

『はっ?何が?』

『服がぁっ…。』

『はぁ?服ぅ?別に乾かせばいーじゃねぇか。』

『ゴメンねぇっ…。』

『大丈夫だって。』

そう言うと裕二はギュッと抱きしめてくれた。

私って幸せ者なんだ…。

『裕二…、裕二はね私の…、



希望の光だよ?


だからね、私も裕二の希望の光になりたい。』

『馬鹿。』

『ふぇっ?馬鹿?何で?』

『もう、立派な希望の光になれてるよ。』

嬉しいな…、思わず笑顔になるよ。

『裕二…。』

『ん?』

『好きっ!』

『俺も好きだよ。』

私は思いっきり笑った。

『絢…、お前顔真っ赤。』

『〜っ!誰のせいよっ!!』

『プッ、俺のせいだな。』

『そうだもんっ!!』

私達は顔を見合わせて笑った。

私も真っ赤だろうけど、裕二は耳まで真っ赤だからね?

とこころの中で呟いた。

気づいてないだろうけど。

『はぁ…、やっと恋が実ったのか。』

後ろから声が聞こえて振り返ると…


そこには悠斗が立っていた。

『……、ふぇっ?』

『はぁ…、焦ったいったらありゃしないよ。』

『ごっ…ごめっ…『お前が俺が屋上に行こうと扉を開けようとしてるのを見てたのに、絢に告白なんかするからだろっ。』

『あははっ、まぁ俺のせいだよね。』

『えっ…?どーゆーコト?』

『ああ、絢は知らなかったね。』

『何をっ!?』

『俺からの告白を受けているのを裕二に見られていたコト。』

『うえっ?あっだから絢と悠斗が笑ってるのを見た。って言ったんだ!』

『あははっ、気づくのおせぇよ。』

『だってぇ…、ちょうどあそこは扉から死角になってるから見えないんだよぉっ!!』

『分かったから、その顔で怒るのはやめろ。』

『はいっ?どうして…?』

『なんでもっ!』

『あのぉ、俺のコト忘れてない?』

『うわっ!まだいたのか。』

『全く熱いね…お2人さん。』

『羨ましいだろ。』

裕二はそう言いながら私の肩を抱いた。

『はぁ…、俺の運命の人はまだかなぁ。』

とか言いながら去って行った。