あのデパートで私の家族が待ってたから、ちょうどデート終わりで行ったら、デパートの中のカフェにあの女と、あの女とそっくりな女がいた。
私はそれに気づかなかった。
いつ気づいたかと言うと…、裕二が絢…。と呟いた時だった。
私は…、心臓が止まるかと思った。
あの女が裕二を見つけて逃げ出して、裕二があの女を追いかけて行ったから。
苦しかった。
妬ましかった。
あの女なんか消えれば良いのに…、
と心の底から思った。
しばらくして裕二は帰って来た。
でも裕二は…、
とても辛そうな…、
悲しそうな顔をしていた。
私は一目見てわかった。
ああ…まだ裕二はあの女が好きなんだ、
と……。

