『絢…。俺実は好きな人が出来たんだ。』
『えっ…?』
もしかしたら…別れ話?
なら、私も悠斗くんに傾いたのは確かだから。
私って悠斗くんが好きなのかな?
『だから……
別れよう。』
地味に辛いし切ないな…。
『ごめんね?私も…好きな人が出来たんだ。』
『絢も?』
『ん、だから私もちょうど言おうと思ってたし、もう私達潮時でしょ?』
『…そうだな。』
『ばいばい。』
『ああ。』
裕二が先に部屋に戻った。
私は気まずかったからまた屋上に戻った。
『ふぅ…。』
眩しい日差しが容赦無く照りつける。
『暑いな…。』
肌が焼けそう。
嫌だな…、焼けるの。
私はそろそろ部屋に戻ろうと扉を開けた時、目の前には悠斗くんが立っていた。
『あっ…悠斗くん。』
私は微笑みながらそう言った。
『ごめん…、あまりにも遅かったから。』
『え?』
『だって裕二が部屋に戻ってきて30分しても帰ってこないから。』
『えっ!?もう30分経ってるの!?』
『ん、そうだよ。』
『ごめん、あと告白の答えなんだけど…
いいよ、付き合おう?』
『えっ?だって裕二と…』
『裕二とはね、さっき別れたの。』
『はっ?』
『裕二も好きな人が出来たんだって。』
『そっか。』
『これからよろしくね?』
『ん、よろしく。俺のことは悠斗って呼んでくれ。』
『うん、ゆっ…悠斗。私のことは絢って呼んでるよね?』
『ん。』
『じゃあそのままで。』
『ん、じゃあ戻るか。』
『うん。』
私達はゆっくりと部屋に戻った。

