絢side
ーー待ってろよ。
裕二からそう聞こえてきたような気がした。
重症だな…、私。
でも裕二が迎えに来るの待ってるから。
何日だって何十日だって何ヶ月だって何年だって待ってるから。
信じてるから。
私絶対に諦めないから。
だってまだ好きなんだもん。
ガチャッ
『絢さん、裕二たちが来ました。』
ドクンッ。
『分かった。今行くね。』
やっと会えるんだ。
待ち焦がれたあの人に。
バタンッ。
『こちらです。』
『はい。』
ガチャッ。
私はゆっくりと扉を開ける。
中には裕二と悠斗と…私とそっくりな人。
裕二は私に近づいてきた。
何で私とそっくりな人がここにいるの?
まさか…また?
裕二は私に手を伸ばしてきた。
でも私は知らず知らずに振り払って部屋から飛び出していた。
後ろから裕二が追いかけてくる。
捕まらない訳がないじゃない…。
裕二の方が圧倒的に足が速いのに…。
私は足を止めることなく走った。
でも私は腕を掴まれ、裕二の方に引き寄せられた。
私は一瞬何が起こったかわからなかった。
私は裕二に抱きしめられていた。
『絢、逢いたかった。』
そう言いながらギュッと苦しいほど抱きしめてきた。
私は裕二の腰に腕を回すこともなく、ただ突っ立っていた。
私の頭の中にはあの女の人は誰?と言う疑問しか浮かばない。
『絢?』
『……れ?』
『ごめん、聞こえなかった。』
『あの女の人は誰?』
『女の人?』
『ん、裕二と悠斗くんと一緒にいた私とそっくりな女の人。』
『愛のことか。』
『愛?誰?』
『は?お前の双子の姉だろ?』
『随分と仲良さそうだったね、私はもういらないでしょ?』
『は?』
『美咲ちゃんも愛お姉ちゃんもいれば私はいなないでしょ?って言ったの!!』
『えっ…?』
『絢!待って!』
『愛…お姉ちゃん?』
『誤解よ、絢。私は貴方に逢いたかった。』
『誤解?逢いたかった?』
『裕二と私はただの友達。』
『は?えっ…?』
『だって私は爽太の婚約者だもの。』
『爽太さんの婚約者?』
『ええ。』
『あっ…、そう言えば言ってた気がする。』
『はぁ…、あんた裕二に心配かけ過ぎよ。』
『心配?裕二が?』
『ええ、凄く探し回っていたのよ。』
『本当に…?』
『ああ、本当だ。』
『どうして私を探すの?美咲ちゃんの方が大事でしょう?』
『は?なんで大事なんだよ、あんなやつ。俺は絢が大事だ。』
『……ないよ。』
『え?』
『裕二は私といちゃ幸せになれないよ。』
『何でだ?』
『私ね、裕二が美咲ちゃんを抱いたんだって思ったらもういいかなって思ったの。
裕二も早く美咲ちゃんのところに行きなよ。』
『だから…『お願い!!もう振り回さないで!』』
『は?』
『いらないって言ってよ!!』
『……。』
『さようなら。』
私はゆっくりと歩き出した。
ほら、誰も追ってこないでしょう?
これで良かったんだ。
みんなが幸せになるなら私は泡になって消えてもいい。
みんなが幸せになるなら…。
この命を捨てる覚悟もある。
『でも、もう…限界。』
ーー待ってろよ。
裕二からそう聞こえてきたような気がした。
重症だな…、私。
でも裕二が迎えに来るの待ってるから。
何日だって何十日だって何ヶ月だって何年だって待ってるから。
信じてるから。
私絶対に諦めないから。
だってまだ好きなんだもん。
ガチャッ
『絢さん、裕二たちが来ました。』
ドクンッ。
『分かった。今行くね。』
やっと会えるんだ。
待ち焦がれたあの人に。
バタンッ。
『こちらです。』
『はい。』
ガチャッ。
私はゆっくりと扉を開ける。
中には裕二と悠斗と…私とそっくりな人。
裕二は私に近づいてきた。
何で私とそっくりな人がここにいるの?
まさか…また?
裕二は私に手を伸ばしてきた。
でも私は知らず知らずに振り払って部屋から飛び出していた。
後ろから裕二が追いかけてくる。
捕まらない訳がないじゃない…。
裕二の方が圧倒的に足が速いのに…。
私は足を止めることなく走った。
でも私は腕を掴まれ、裕二の方に引き寄せられた。
私は一瞬何が起こったかわからなかった。
私は裕二に抱きしめられていた。
『絢、逢いたかった。』
そう言いながらギュッと苦しいほど抱きしめてきた。
私は裕二の腰に腕を回すこともなく、ただ突っ立っていた。
私の頭の中にはあの女の人は誰?と言う疑問しか浮かばない。
『絢?』
『……れ?』
『ごめん、聞こえなかった。』
『あの女の人は誰?』
『女の人?』
『ん、裕二と悠斗くんと一緒にいた私とそっくりな女の人。』
『愛のことか。』
『愛?誰?』
『は?お前の双子の姉だろ?』
『随分と仲良さそうだったね、私はもういらないでしょ?』
『は?』
『美咲ちゃんも愛お姉ちゃんもいれば私はいなないでしょ?って言ったの!!』
『えっ…?』
『絢!待って!』
『愛…お姉ちゃん?』
『誤解よ、絢。私は貴方に逢いたかった。』
『誤解?逢いたかった?』
『裕二と私はただの友達。』
『は?えっ…?』
『だって私は爽太の婚約者だもの。』
『爽太さんの婚約者?』
『ええ。』
『あっ…、そう言えば言ってた気がする。』
『はぁ…、あんた裕二に心配かけ過ぎよ。』
『心配?裕二が?』
『ええ、凄く探し回っていたのよ。』
『本当に…?』
『ああ、本当だ。』
『どうして私を探すの?美咲ちゃんの方が大事でしょう?』
『は?なんで大事なんだよ、あんなやつ。俺は絢が大事だ。』
『……ないよ。』
『え?』
『裕二は私といちゃ幸せになれないよ。』
『何でだ?』
『私ね、裕二が美咲ちゃんを抱いたんだって思ったらもういいかなって思ったの。
裕二も早く美咲ちゃんのところに行きなよ。』
『だから…『お願い!!もう振り回さないで!』』
『は?』
『いらないって言ってよ!!』
『……。』
『さようなら。』
私はゆっくりと歩き出した。
ほら、誰も追ってこないでしょう?
これで良かったんだ。
みんなが幸せになるなら私は泡になって消えてもいい。
みんなが幸せになるなら…。
この命を捨てる覚悟もある。
『でも、もう…限界。』

