好きになっちゃダメですか?

絢side


『ーーさん。』

『ーやさん。』

んっ。

ゆっくり目を開ける。

『おはようございます。絢さん。』

『……おはようございまぁす。』

半分目が閉じているから目の前の人が分からないしまだ半分夢心地だ。

あれぇ?ここどこぉ?

私はゆっくりベッドの淵へと移動する。

私は立とうとした。

でもバランスが取れなくてふらついてしまった。

『キャッ。』

私は目をギュッと瞑り次に来る衝撃に備え身を縮ませた。

でも衝撃は来なかった。

私はゆっくり目を開けた。

私は碧さんに抱きとめられていた。

『えっ…?』

『あっ、すみません。つい。』

『あのっ!ありがとうございました!
…助かりました。』

私はそう言って笑った。

碧さんは私をベッドに座らせた。

『ごめんなさい。私昨日寝ちゃって。』

『いえいえ。無事に眠れて良かったです。』

『あのっ。裕二はなんて言ってましたか?』

私は1番それが気になっていた。

『心配してたよ。』

『心配?』

『心配。』

『やっぱ、私まだ裕二のことが好きかもしれません。』

『さようですか、でも居場所は伝えてはいけないのでしょう?』

『はい、裕二を試したいんです。』

『試す?』

『私を見つけてくれるか試したいんです。』

『さようですか。』

『卑怯ですよね。』

『大丈夫です。きっと裕二はあなたを迎えにきます。』

そっか来てくれればいいな。