数分後…。
『ごめんごめん。
寒かった?』
『大丈夫です。』
『うわっ!?冷たッッ!』
うそ?そんなに?
『とりあえず、帰ったらまずお風呂だね。』
『迷惑かけてすみません。』
『椋本 裕二が関係してる?』
『はい。関係おおありです。』
『やっぱりか。』
『すみません。僕の弟が…。』
『大丈夫です!あのっ、私がここにいることを誰にも言わないでくださいませんか?』
『えっ?別にいいけど…。』
『ありがとうございます!!』
ひとまず、良かった。
『着いたよ。』
『ありがとうございます。』
『碧。絢ちゃんを部屋に。』
『あのっ。別に私、豪華な部屋でなくてもいいですよ?』
『いやいや。絢ちゃんは愛の妹だし、可愛いし素直だから特別!』
『でもっ。』
『大丈夫!ここ馬鹿でかいからさぁ部屋が有り余ってたから。』
『何から何までありがとうございます。』
私は深々と頭を下げた。
そして、碧さんが私を部屋に案内してくれた。
あーあ、またふりだしかぁ。
私はそう思った。

