ーチャンスー
今なら誰にも見つからずに逃げれるじゃん。
このまま逃走すれば見つからないかも!
私はこう置き手紙を書いた。
ごめんね…。裕二。
私の身勝手な行為をどうか許してください。
そして、幸せになってね。
あと、このリングは裕二に返します。
どうぞ美咲ちゃんにでもあげてください。
さようなら。
絢。
私は誰にも気づかれないようにそっと裕二の家を飛び出しとりあえず電車に乗ろうとした。
ごめんね…、裕二。
私の身勝手な行為をどうか許してください。
そして、お幸せに。
私は溢れてくる涙を拭いながら心のなかに裕二への想いを封印した。
私は気づかなかった。
悠斗くんがこっちをジッっと見ていたことを。

