裕二side


えっと…俺がこれで、絢がこれ、あと美咲がこれかな?

俺は3人分のジュースを買って戻ろうとした時、寒気がした。

今は初夏だからそんなに寒くはないはず…。

俺は嫌な予感がして、2人のいるところに急いで戻った。

すると美咲は浜にいるのに絢の姿が無い。

俺は沖を見た。

すると、波に流される絢の姿が目に入った。

絢は必死に泳ごうとしている。

でも足が海の底にたわないのかバチャバチャと溺れかけている。

俺は一瞬で分かった。

絢を海に入れたのは美咲だ…と。

ところが美咲は絢は自分から海に入った。とかほざいていた。

俺はムカついたから美咲を突き飛ばし、絢の方へと急いだ。

絢は今にも溺れそうだった。

俺は絢の元へ行き、絢をギュッと抱きしめた。

でも運悪く高波が俺達を襲った。

俺は別に平気だったけど絢がゲボッっと空気を吐きだして気を失った。

俺は浜辺へ急いだ。

俺は人工呼吸をし、絢が水をゲボッって吐き出した時には泣きそうになった。

絢はまだ焦点が定まらないのかぼぉっとしている。

でもまだ絢の瞳に光はなかった。